子供のいない人生だから、できること

『子供のいない人生を歩むことにしました』2nd! ひと山越えて、これからも夫婦ふたりで歩いていく。身のまわりの小さなことから、幸せを発見する日々の記録。

ようやく言えた、わたしは『子なし』。

 

 

職場で、
『遠方の営業所』に
勤務しているひとと、

仕事の電話やメールの
やりとりをしているうちに、

ちょっと
仲良くなった。

そして仕事帰りに、
雑談のメールをしていたら、

次第に彼女は
こんなことを話し始めた。

今から保育園の
お迎えに行くんだけどね、

上は19歳、16歳、
そして下が4歳なんだ。

わたし20歳で
デキ婚したんだけど、

ときどき、
ワケもなく
涙が流れてくるんだよ。

ダンナは東京に
単身赴任でね、
2か月に1回しか
帰ってこれないの。

わたしは大人になって、
すぐに妊娠して
結婚したから、

OLさんのように、
旅行へ行ったりとか、

あのころは
楽しかったナァっていう、
自由に遊んだ記憶が
まったくない。

結婚して、
子供が生まれて、
バタバタ
必死に生きてきて、

ふと気がついたら、
ゆっくり自分のことって、

考えたことも
なかったなぁと。

いつもいつも
『やらなきゃいけないこと』ばかり。

仕事と家庭と、
誰かのお世話のことばかり
考えてるの。

イライラしたり、
モヤモヤしたり、

いっぱい
いろんなことを
思うよ。

来週は、
ダンナの両親が
息子の発表会を見にやってくる。

そのお世話は全部
わたしひとりでやるんだよー。

あーあ
あーあ

なんだかもう
疲れちゃったなぁ
と。

わたしは、
スマホ片手に、電車の中。

ふむふむ
ふむふむと、
そのメールを読んでいて、

えーっと、どうしよう。

こういうときって、
どんなことを書けばいいのかな。

気のきいたことばが
浮かばないなぁ~。

どういうふうに、
自分のことを
説明しようかなと。

わたし、
子供いないんだけど、

それって、
どうやって
伝えたらいいんだろーとか。

そして気がついたら、
もう必死で
お返事メールを
書いていたのです。



『子なし』から『子あり』さんへのメール

 

こんなことを
書きました。

 

わたしは『子なし』だから、
ぜんぜん、
エラソーなことは
言えないんだけど、

でも、
〇〇ちゃんは、
20歳からずーっと

お母さんを
頑張ってきたんだよね。

20歳っていったら、
まだ遊びたいさかりだったよね。

なのに子供を
一生懸命、育てていて、

わたしは〇〇ちゃんは
エライと思うよ。

旦那さんが単身赴任だから、
3人をひとりで
育ててるようなものだよね。

ご飯の準備も、
おうちのことも、
子育ても、
お仕事もして、

そんなこと
普通はできないよ。

だから、
疲れたら、

『わたし疲れちゃった』って
言っていいんだよ。

ガマンせずに、
疲れちゃったって
言っていいんだよと。

 

書いてみて思ったこと。

なんだか、
とても不思議な気持ちになりました。

どうして自分は、
こんなことを
書いているのかなと
思いました。

わたしは、ママになれば、
みんな無条件に
『幸せ』になれるのだと
思っていました。

そう思い込んでいました。

だから
『子供に恵まれなかったわたし』は
『人生に失敗してしまった』と
長いこと、苦しんでいたのです。

『子なしのわたし』は、
一生、半人前で
幸せには『なれない』のだと。

そして、
その負い目を感じながら、
ずーっと生きてきました。

これからも
その『負い目』を背負っていくのが
フツウなんだろうなと
思い込んでいました。

でも、気づきました。

そんなことは
思わなくていいのだと。

そんなことを
考える必要はない。

自分で自分を
『苦しめる必要はない』のだと。

 

幸せは『自分のこころ』しだい。

子供を育てている人は
確かに素晴らしい。

だけど、
それだけが
『人生の正解』ではないし、

それだけが
『幸せの正解』
ではないのだと。

わたしは彼女と
メールのやりとりをしながら、
しみじみと感じました。

よかれと思って決断した
選択でも、

それが、
『違ったかも』っていうのは、

たぶん、ヒトの数だけ
あるんだろうなと。

でも、
だからこそ、

自分の歩んできた人生を、
『どう感じるのか』は、
自分次第なのだと。

幸せか
幸せじゃないかは、

『自分のこころ』が決めるのだと。

 

しあわせはいつもツラかった時に、
いつも眺めていた本。

いまなら、その意味がとてもよくわかります。

 

気づくとわたしは、
自分のことを

『子なし』『子なし』と
バンバン、書いていました。

そしてそのとき、わたしは、
自分が『変わったのだなぁ』と
思いました。

不妊治療で
もやもや、もやもや
13年近く、

ブルーな気分のまま
すごしてきました。

そんなわたしが、
自分のことを
『わたし子なし、なんだけどー』
とか、ヒトに言っているわけです。

いったい
なんなのでしょうか

いったいわたしに
何が起こったのでしょうか?

数年前とは、まるで
別人のようです。

 

『これからの人生』をどう歩んでいくのか

ワタクシメ
今年43歳ですけれども、

『あのモヤモヤ期』よりかは、
ちょっと『生きやすくなった』
ように感じます。

あーよかったー。

『一生ツライ』じゃなかったんだー。

『一生、生きづらい』じゃ
なかったんだー。

『子なし』って、
『一生ツライ』のかと
思っていましたよ。わたしは。

あーでも
大丈夫
大丈夫。

きっと
楽しいおばさんになれるよ。

毎日が
『楽しいおばさん』に
きっとなれるよ。

いやなろう。
そうなろう。

それが
わたしの授かった
『わたしだけの人生』

自分で『幸せだ』と
言える人生にしよう。

切り開いていこう。

だって、せっかく授かった、
わたしのたった一回の

『尊い人生』なのだから

 

 - ふたり暮らしの日常