女41歳。子なし。ダンナアリ。ただの会社員。 人生を『やり直す』ことにしました。(2)
先日、
『手芸店』と『100円ショップ』を
ハシゴしていたときに、
何かに
引き寄せられるように、
足が『デパ地下』へ向かった。
エスカレーターを降りると、
そこには、
しばらく会っていなかった
母が、
買い物かごを持って、
おどろいた顔をして、
コチラを見ていた。
生まれてこのかた、
『最大級の親子ゲンカ』を
だいぶ前にやった後の
再会だったので、
ちょっと
アレだったんだけれど、
薄いピンクと
ブロンズで彩られた
『あの老眼』をかけて
無邪気に笑っている
オバサンは、
どう見ても、
やっぱり
『他人』には
見えなかったワケで。
野菜売り場のすみっこへ行き、
通りすがりの人たちの
『ジャマね』
という視線を
ビシビシと浴びながらも、
長い長い
立ち話をして
盛り上がったのであった。
そして
わたしは最後に言った。
20数年間、
長いこと
『会社員』をしてきたけれど、
『こんなこと』
もう疲れちゃったのだと。
『得たもの』は、
月々の、
もう上がらない
『薄いお給料だけ』だったのだと。
そこには、
夢も希望も
よろこびも
『なにもなかった』のだと。
学んだのは、
『住宅ローン』は
払っても払っても、
『減らない』のだということ。
『養育費』と
『学費』はタイヘンだということ。
子供が3人ぐらいいて、
奥さんが専業主婦だと、
なにがしかの
『援助』がなければ、
ダンナさんは
会社に
『しがみつくしかない』
のだというコト。
気がつくと
65歳とか
70歳になっていて、
そのころには、
体はボロボロで
もう
死んでしまうのだということ。
『ストレス』を
酒、タバコ
飲み食いによって、
『スルー』しているヒトは、
ヘタすると、
60歳前後で、
心臓とか、
脳とか血管の病気になって、
死んでしまうのだということ。
そうすると、
『好きなことをして生きてきた』
という感覚のないまま
人生を終わるのだということ。
もっと
『違う生き方ができたハズだ』
もっと
『チャレンジできたハズだった』と言って、
人生を終えていくのだというコト。
実は、
出勤してきて、
座って、
お菓子食って、
お茶飲んで、
好き放題、
しゃべりまくって、
定時に
『あー忙しかったー。
あとよろしくー』と言って、
帰っていくヒトが、
『一番最強』だということ。
『自分以外』のヒトでも
できることを、
『あなたにしかできないから』
と言われて、
その気になって、
マジメにこなしていると、
仕事が山のように降ってきて、
『からだを壊す』ということ。
あっ
これはわたしのことだな。
『マジメ』=『ソン』
だということ。
『わたし』がいなくなっても、
会社なんて、
ぜーんぜん困らないということ。
『会社員の仕事』は、
そういうふうに
『誰でもできるように』
できているということ。
そこに
『やりがい』なんて
求める方がおかしい
ということ。
『24時間働けますか』の
『リゲイン』に、
長いこと、
洗脳されちゃってるんだよねー
ということ。
はっきり言って、
ばっかじゃねーの
こんなの
『やってらんねー』
ということ。
そうやって
熱く展開した
わたしの話を聞いた母は、
一瞬黙り込み、
もう、
『会社員を続けろ』
とは言わなかった。
今年42歳でしょ。
今からでも
やり直せるから
『やり直していいんだよ!』
そうしなさいよ。
それがいいよ。
と、
そう言った。
『子供』というのは、
不思議なもので、
育っている過程の中で
『母親の口にしていた言葉』というのが、
頭の中に
いくつも積み重なって、
すり込まれている。
それは、
あるとき頭の中で
『ああすべき』
『こうすべき』
という声になって、
わたしの『気持ち』を
『一番あとまわし』にして
『選択』や『判断』、
そして『行動』を
支配してきた。
つまり
『母の言っていたこと』を
守ろうとしてきたのだ。
しかしそれは、
『わたしの人生』は
『母の言葉』によって、
『支配されている』ということでもあった。
母はもう、
『この場』にはいないのに、
『ああしなければいけない』
『こうしなければいけない』
母の言っていた
そんな言葉が
頭の中にたくさん出てきて、
『ほかのこと』が
考えられなくなっていた。
それはそれは、
ひどく苦しい日々、
年月をひとり歩んできた。
『そんなに考えなくてもいいのに』と言う
ダンナに
見守られながら
つい最近まで。
そして先日、
デパ地下で
母が言った。
自分でいろいろ考えて、
2年、3年、
かかるかもしれないけれど、
『やり直したらいいんだよ』と。
わたしの中の
『母の刷り込み』が
『上書き』
されていくのがわかった。
わたしは
うれしかった。
わたしは、
人生をやり直す。
『自分自身の考え』で。
ぜったい
やり直してやる。
こんな
くっそおもしろくもない
『会社員』なんて、
もうやらない。
だけど、
『手に職がない』
『できることがナイ!』
がーん!!
これは致命的だーっ。
40代のおばさんでしょ
路頭に迷いますよ
おとなしく
会社にしがみついてりゃ
いいんですよってね。
ぎゃー!
そんなの
アリエナーイ!
わたしにとって
ソレは
『生けるシカバネ』だ。
だからね、
見てろよ
3年後だ!
その時は
45歳だよね。
なーんだ
まだまだ
若いじゃん!
GO!GO!
ではまた!
本日もお越しいただき
ありがとうございました。
えいえいおー!なのだ!
ウチの小庭へ初めて植えた『バラ』に『つぼみ』がつきました。 さあ、咲き始めますよ! 咲きますよ! 『人生はこれから』ですよ。