小さな別れと悲しみ、そしてその先にあるもの。
ダンナが
わたしと出会う前から飼っていた
熱帯魚の
『メチニスくん』が死んだ。
⇒メチニスくんについての関連記事は
コチラから『育てる』効能(2015.8.29)
数日前から、
体調のよろしくない『メチニスくん』を見て、
『そろそろかな』と
ダンナがつぶやいた
その翌朝のできごとだった。
わたしたちは、
前の晩、
ふたりで『水槽の前』に腰かけて、
『体調の悪いメチニスくん』を見つめながら、
いろんな話をした。
この水槽にやってきたときは、
『500円玉くらい』の大きさだったのに、
ほら
こんなに大きくなったんだよと。
小さいときは、
大きな水槽のすみっこで、
隠れるように
じーっとしていて
とても心配したのだと。
20年以上たって、
長老になった
メチニスくんの目は
日に日に
白くにごり、
もう、
あまり見えていないようだった。
わたしは
明かりを消す前に、
もう一度
メチニスくんを見つめた。
クチを
パクパクさせながら、
『メチニスくん』は、
わたしに何かを
語りかけてくれたように見えた。
そしてそれが
最後だった。
ダンナは
『ユニークな表現』をするヒトで、
早朝、
起きたばかりのわたしに、
メチニスくんが、
『八つ墓村』になってた。
とつぶやいた。
湖に、さかさまになって
足が二本出てる
ドラマの『アノ場面』に
とても似ていたらしく、
ダンナは
大切な『メチニスくん』を
『最期に、八つ墓村にしてしまった』と、
とても後悔しているようだった。
平たくてまるい
足のナイ『さかな』が
どうして
『アノ場面』に似ているのかは
わたしには
さっぱり
わからなかったんだけれど、
もう少し、
ああしておけば
こうしておけば、
『八つ墓村』にはならなかったハズだ
とか、
なんだかイロイロ
思い返しているようだったので、
うんうん
とうなずいて、
そっとしておくことにした。
あれから
1週間たった。
『メチニスくん』のいた水槽は
新しくなり、
今では『小さな魚たち』が
にぎやかに泳いでいる。
たぶん50匹くらいいる。
うわぁ
すごいなぁ
この水槽の中に
『50』もの『命』が
泳いでいるんだなぁと。
『水槽の前』で
いつものように
ダンナとふたりで腰かけて、
そんな話をする。
ココに
人間が『2人』いて、
ネコのチャマが『1匹』いて、
お魚さんたちが『50匹』います。
すごいねー
このおうちには、
『53の命』が生きているんだねぇ。
まるで
大所帯じゃないかと。
近日中に、
ココへ『ヤマトヌマエビ』という
小さな『エビさん』も
やってくる予定だそうで、
わたしたちは、
小さな別れと悲しみを超え、
ゆっくりと
小さな
新しい生活をスタートするのでした。
さて今年も
残すところ
3週間を切りました。
長いようで
あっというまだった2016年。
忘れているけれど、
でも実は
いろんなことが
あったんだよなー
たぶん。
そして2017年がやってくる。
これからも
健やかに安らかに
一日一日を
過ごしていけますように。
それではまた(^^)/